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(WinHREMTM/MacHREMTM)


Windows/ PowerMacintosh用
高分解能電子顕微鏡像
シミュレーションプログラム






高分解能電子顕微鏡像シミュレーションプログラム

 近年、新素材の開発・研究がさかんとなり、高分解能電子顕微鏡は原子レベルの材料評価に必要不可欠な研究手段となってきました。これにともない、高分解能電子顕微鏡像のシミュレーションも以前にもまして重用となってきています。
 WinHREMTM/MacHREMTMはWindows PCあるいはPowerMacintoshによる高分解能電子顕微鏡像のシミュレーションのためのプログラムで、以下のような特徴を備えています。

使いやすいユーザインタフェイス
 WinHREMTM/MacHREMTMはWindowsあるいはMac OSの操作性の利点を活かした入力データ作成ユーティリティをもちいて入力データを対話形式で作成します。
 WinHREMTM/MacHREMTMは任意の結晶および欠陥構造、界面等をも取扱える汎用プログラムです。このような汎用プログラムは一般に入力データが複雑になる傾向がありますが、この入力データ作成ユーティリティをもちいれば、専門的な知識を必要とせず初心者にも複雑なモデルのデータ入力を容易に行なうことができます。

信頼のおけるアルゴリズム
 電子顕微鏡像は電子の試料内での相互作用や電子レンズの収差等に大きく左右されるため、動力学理論に基づいた散乱の取扱いおよび波動光学に基づいた収差の取扱いが必要とされています。
 WinHREMTM/MacHREMTMは米国アリゾナ州立大学において開発されたマルチスライス法による高分解能電子顕微鏡像のシミュレーションプログラムを基本としています(参考文献参照)。この基本となるプログラムは、現在、米国、英国、オーストラリア、中国等において使用されており、最も信頼のおける電子顕微鏡像シミュレーションプログラムの1つであります。

 WinHREMTM/MacHREMTMの主な特徴  
  • 高速フーリエ変換(FFT)による高速演算
  •  
  • 任意の結晶系、対称要素、入射方向に適応
  •  
  • 欠陥、界面、人工超格子等の取り扱いが可能
  •  
  • 相互透過係数による部分干渉性の取り扱い
参考文献
K. Ishizuka and N. Uyeda, A New Theoretical and Practical Approach to the Multislice Method, Acta Cryst. A33 (1977) 740;
K. Ishizuka, Contrast Transfer of Crystal Images in TEM, Ultramicroscopy 5 (1980) 55;
K. Ishizuka: A practical approach for STEM image simulation based on the FFT multislice method, Ultramicroscopy 90 (2001) 71-83;
K. Ishizuka, Multislice Formula for Inclined Illumination, Acta Cryst. A38 (1982) 773-779;
石塚和夫、高分解能電子顕微鏡における結像理論の研究、電子顕微鏡、22 (1987) 86.


高品位な出力画像
 投影ポテンシャル、試料下面の電子波動関数、シミュレーション像等の数値データは専用のユーティリティによりWindowsあるいはMac OSの画像フォーマット(ビットマップまたはPICT)に変換され高品位な画像としてプリンタ出力することが可能です。特に、高精細プリンタを用いれば以下に示すような写真に近い画質の画像として出力することができます。

 タングステンニオブ酸化物のシミュレーション像:加速電圧200kV;球面収差係数0.5 mm
 試料厚み3.8nm;デフォーカス42nm〔右〕、65nm(中央)、83nm(左)(アンダーフォーカス)


豊富な追加機能
 WinHREMTM/MacHREMTMがあれば機能を追加することにより収束電子線回折(CBED)パターン、散漫散乱強度、走査型透過電子顕微鏡(STEM)像のシミュレーションを行なうことも可能です。

シリコン[111]入射のCBEDシミュレーション像


GaAs [011]のHAADF像


WinHREMTM/MacHREMTM仕様書
1.入力データ作成  対話形式
 標準値(デフォルト)の設定
2.動力学散乱計算  高速フーリエ変換(FFT)による高速演算
 任意の結晶系、対称要素、入射方向に適応
 欠陥、界面、人口超格子等の取り扱いが可能
 3次元効果〔高次層線効果〕の取り扱いが可能
 表面の傾斜効果の取り扱いが可能
 最大計算範囲
   計算点   最高256M (16kx16k)(1)
   反射指数   最高±16k
   原子種   98原子種(HからCfまで)の中から20種
   総原子数   1,000,000
   対称要素数   300
   位相格子   1000
3.電子顕微鏡像計算  部分干渉性の取り扱い:包絡関数、相互透過係数
 高品位画像出力のための数値データの保存
4.出力データ表示  電子顕微鏡像の濃淡画像(2)作成・保存・プリンター出力
 電子回折強度データのグラフおよび2次元パターン表示
 位相コントラスト伝達関数のグラフ表示
5.追加機能
  • 散漫散乱強度計算
  • 収束電子線回折(CBED)パターン計算
  • 走査型透過電子顕微鏡(STEM)像計算
  1. 最大計算点はコンピュータのメモリー容量に依存します。
    界面等の計算には長方形の計算点を用いて最適な計算が可能です。
  2. ビットマップ、TIFF形式等で出力されます。
註:本仕様は改良のため予告なく変更されることがあります。


お問い合わせ先

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